プラモデルの細いパーツが折れた瞬間、作業の手が止まり、そのまま心まで折れてしまいそうになる人は少なくありません。とくにガンプラや繊細な造形のフィギュア制作では、思わぬタイミングで破損が起きやすく、「プラモデル 細いパーツ 折れた」と検索して原因や修復方法を探す人も多いはずです。実際、折れたパーツは適切な手順で対処すれば元の状態に近づけることができ、場合によっては以前より強度を高めることも可能です。
この記事では、なぜ細いパーツが折れてしまうのかという原因から、瞬間接着剤を使った補修のコツ、ガンプラ特有のABS割れ対策、そして再発を防ぐための扱い方まで、必要なポイントをひとつずつわかりやすく解説します。
初めてパーツを折ってしまった人はもちろん、これまで自己流で修復してきた人にとっても役立つ内容になっています。読み進めるうちに、折れたパーツを落ち着いて直せるだけでなく、今後の制作がより安全で快適になるヒントが必ず見つかるはずです。どうぞこのまま続きをご覧ください。

💡記事のポイント
- プラモデルの細いパーツが折れる主な原因と素材ごとの特徴
- 瞬間接着剤や各種接着剤の選び方と正しい使い方
- ガンプラやフィギュア特有の折れトラブルへの実践的な対処法
- 再発を防ぐための扱い方や保管方法、補強テクニック
プラモデルの細いパーツが折れたときの原因と正しい対処法

- プラモデルが折れたときに瞬間接着剤を使う前に確認すべきポイント
- ガンプラで接着剤が折れた状態を見極める方法
- 折れたプラスチックを瞬間接着剤で補修するには?初心者向けの解説
- プラモデルの接着剤初心者が避けたい失敗とコツ
- ガンプラのABSパーツを塗装すると割れてしまうのか?強度への影響
- プラモデルは劣化するのか?折れやすくなる要因と保管方法
プラモデルが折れたときに瞬間接着剤を使う前に確認すべきポイント
パーツが折れたとき、多くの人はまず瞬間接着剤に手を伸ばしますが、その前にいくつか確認しておきたい点があります。ここを丁寧に押さえるかどうかで、仕上がりのきれいさと強度が大きく変わります。
最初に見るべきなのは、折れた面の状態です。綺麗にスパッと折れたのか、えぐれたように欠けているのか、白くストレスが入ったように割れているのかで、必要な処置が変わります。欠けが大きい場合は、単純に貼り合わせるだけでは隙間ができるため、補強材やパテを併用した方がよいケースが多いです。
次に、折れた場所が見える場所かどうかを確認します。目立つ外装パーツなのか、内部フレームやジョイントなのかで、優先するポイントが変わります。見える場所であれば、接着剤のはみ出し跡やテカリが残らないよう、余分な接着剤をできるだけ出さないことが大切です。一方で内部ジョイントなら、多少見た目を犠牲にしても強度を最優先した方が安心です。
素材も重要なポイントです。一般的なプラモデル用ランナーはスチロール樹脂が多いですが、ガンプラの関節部分などにはABSが使われることがあります。ABSは一部のラッカー系塗料や溶剤と相性が良くないとされていますので、どの素材なのかを説明書やランナー表記で確認してから接着剤を選ぶとリスクを減らせます。
最後に、パーツの保持方法も考えましょう。接着後にしっかり固定できる状態を作れているかどうかで、綺麗に接合できるかが決まります。両手で支えながら乾燥を待つのは現実的ではないので、治具やマスキングテープ、クリップなどを使って、自然な位置で固定できる環境を用意してから接着作業に入ると、落ち着いて作業が進められます。
これらを踏まえてから瞬間接着剤を使うようにすると、同じパーツでも仕上がりがかなり安定してきます。
ガンプラで接着剤が折れた状態を見極める方法
ガンプラでは、一度接着した部分に力がかかり、接着剤そのものが割れてガンプラ接着剤折れた状態になることがあります。この場合、プラスチックそのものが割れたのか、接着面がはがれたのかを見極めることが、次の修復ステップを決める鍵になります。
接着剤折れを見分けるポイントとして、割れた断面の色と質感があります。プラスチックが割れた場合、断面がマットでざらついていたり、白くストレスが入ったような見た目になります。一方、接着剤が割れただけの場合、断面にツヤがあったり、薄い膜のようなものが見えることがあります。
また、パーツ同士が元の位置にぴったり合うかどうかも目安になります。接着剤だけが割れた場合、位置合わせをするとほぼ隙間なく元の形に戻ることが多いです。一方で、プラスチックごとえぐれるように割れている場合は、どこかに段差や隙間が生じます。
もし接着剤折れであれば、一度古い接着面を軽くヤスリがけして平滑に整え、油分やホコリを拭き取ったうえで、改めて接着し直す方が長持ちしやすいです。逆に、プラスチック自体が割れている場合は、接着と合わせて裏側からピンバイスで穴を開けて真鍮線を通すなどの補強を検討すると安心です。
このように、どの層が割れているのかを意識して観察すると、やみくもに接着剤を重ね塗りするよりも、効率良く強度を回復させやすくなります。
折れたプラスチックを瞬間接着剤で補修するには?初心者向けの解説
折れたプラスチックを瞬間接着剤で補修するには、いくつかのステップをきちんと踏むことで、初心者でも安定した仕上がりを目指せます。ポイントは、量とタイミングと固定の三つです。
まず、折れた面を綺麗に合わせられるかを確認します。粉やホコリが付いている場合は、柔らかいブラシやエアダスターなどで軽く払い、油分が気になるときはアルコールを含ませた綿棒などでそっと拭き取ります。この下準備をしておくだけで、接着力が変わってきます。
次に、瞬間接着剤の量に注意します。一見少なすぎるように感じるくらいの、ごく薄い膜で十分な場合が多いです。パーツの片側だけに少量のせ、つまようじや針金の先などで広げるように塗ると、はみ出しを減らせます。たっぷり塗ってしまうと、固まった接着剤が塊になって見た目が悪くなり、ヤスリがけの手間も増えます。
パーツを合わせるときは、位置がずれないよう慎重に合わせてから、数十秒から数分ほど動かさないようにします。瞬間接着剤は表面が固まるのは早いですが、内部まで十分に硬化するには少し時間がかかる場合があります。可能であれば、マスキングテープやクリップなどを使い、自然な位置で保持できるよう固定しておくと安心です。
強度が不安なときは、接着面の周囲に瞬間接着剤を少しずつ染み込ませ、あとから軽くヤスリをかけてなだらかに整える方法もあります。細いパーツの場合は、表側ではなく裏側や見えにくい側に補強の層を作るよう意識すると、見た目と強度のバランスが取りやすくなります。
初心者のうちは、一度で完璧を目指すよりも、小さなパーツや不要ランナーで練習してから本番に臨むと、失敗の不安が軽くなります。
プラモデルの接着剤初心者が避けたい失敗とコツ

プラモデル接着剤初心者のうちは、接着剤の種類や特性を理解する前に使い始めてしまい、後悔につながる失敗をしがちです。よくあるパターンを知っておくことで、無駄な失敗を減らせます。
代表的なのが、瞬間接着剤を塗りすぎてしまう失敗です。大量に塗ると、はみ出した部分が硬く盛り上がり、ヤスリで削っても完全にはフラットにならず、塗装後にテカリや段差として目立ってしまいます。また、硬化時の発熱やガスで周囲のクリアパーツが白化することもあるため、量は極力控えめにすることがポイントです。
もう一つ多いのが、用途の違う接着剤を使ってしまうケースです。流し込みタイプのプラ用接着剤は、スチロール樹脂の表面を溶かして一体化させるイメージのため、ABSや軟質プラ、PVCには適しません。一方で、汎用的な瞬間接着剤はさまざまな素材に使えますが、強度よりも衝撃に弱いという特性があります。それぞれのメリットとデメリットを理解して使い分ける意識が大切です。
接着剤の特徴のざっくり比較
| 種類 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| プラ用流し込み接着剤 | ランナー同士を溶かして一体化 | スチロール同士の合わせ目消しなど |
| 瞬間接着剤 | 硬化が速く多素材に対応 | 細いパーツの補修、異素材の接着 |
| エポキシ系接着剤 | 硬化に時間がかかるが強度大 | 負荷のかかるジョイント補強など |
また、接着の前後に手を洗わずに作業して、皮脂やハンドクリームの成分が残ったまま接着してしまうと、強度が落ちることがあります。作業前に軽く手を洗い、パーツも必要に応じて拭いておくと安心です。
接着剤初心者は、まずは小さなパーツで塗る量と硬化時間の感覚をつかみ、慣れてきたら目立つ部分の補修に進むと、トラブルを減らしながらスキルを伸ばしていけます。
ガンプラのABSパーツを塗装すると割れてしまうのか?強度への影響
ガンプラの関節や内部フレームには、ABSと呼ばれる樹脂が使われていることがあります。ABSは剛性が高く、関節など負荷のかかる部分に適した素材ですが、一部の強い溶剤や塗料と相性が良くないとされています。ガンプラのABSパーツを塗装すると割れてしまいますか?という疑問は、プラモデルに慣れてきた人ほど気になりやすいテーマです。
一般的には、ラッカー系塗料の中でも溶剤分が強いものを厚塗りしたり、長時間漬け置きのような状態にすると、ABS表面にクラックが入るリスクがあるとされています。特に、関節軸や細いパーツなど、もともと応力が集中しやすい部分では、小さなひびが進行してガンプラパーツ折れた状態になることがあります。
対策としては、まず説明書やメーカーの案内に従い、ABSパーツへの塗装可否や推奨塗料を確認することが基本です。そのうえで、溶剤の弱い塗料を選んだり、サーフェイサーを薄く吹いてから本塗装を重ねるなど、直接強い溶剤がABSに触れにくくなるよう配慮するとリスクを下げられます。
また、関節軸そのものを塗りつぶしてしまうと、可動のたびに塗膜が割れてパーツに余計な負荷がかかる場合があります。可動軸はあえて塗装しない、もしくは極力薄く色を乗せるなど、動きとのバランスを意識した仕上げ方を選ぶと安心です。
以上を踏まえると、ABSパーツだからといって必ず割れるわけではなく、塗料や塗り方の選び方でリスクをかなり減らせることが分かります。素材の特徴を理解したうえで、慎重に工程を組むことが大切です。
プラモデルは劣化するのか?折れやすくなる要因と保管方法
長年コレクションしていると、プラモデルは劣化しますか?という疑問も出てきます。プラスチックは永久に同じ状態を保つわけではなく、環境によっては少しずつ変化し、結果として折れやすくなることがあります。
温度と湿度、そして紫外線は、劣化を進める代表的な要因です。高温で乾燥した環境や直射日光が当たる場所に長期間置いておくと、樹脂の可塑性が失われ、パーツがもろくなりやすいとされています。特に細いアンテナや武器などは、わずかな力で折れたり、触っただけでひびが入ることがあります。
また、可動部分を同じ角度で長期間固定していると、その部分だけに応力がかかり続けるため、時間とともにクラックが入りやすくなります。スタンドに飾るときやポーズを固定するときは、関節に無理なテンションがかかっていないかを確認する習慣をつけるとよいでしょう。
保管方法としては、直射日光を避け、急激な温度変化の少ない場所に置くことが基本です。ホコリ対策としては、コレクションケースやショーケースに入れると、清掃時に強く触れる機会が減り、細いパーツへの負担も軽くなります。長期保管するキットは、ランナー状態のまま箱に戻し、湿気の少ない場所にしまっておく方が安全です。
こうした環境や扱い方に気をつけることで、経年による劣化を完全に止めることはできなくても、進行を穏やかにし、折れトラブルの頻度を抑えることが期待できます。
プラモデルの細いパーツが折れたときの修復方法と再発防止テクニック

- ガンプラの折れたパーツを修復する基本ステップ
- ガンプラのパーツが折れた場合の部位別(ジョイント・可動部など)の対処法
- ガンプラの折れたパーツが抜けないときのトラブル解消法
- プラモデルのジョイントが折れたときに役立つ補強テクニック
- フィギュアの細いパーツが折れた場合の応急処置と注意点
- プラモデルで折れたパーツを接着するにはどうしたらいいのか?プロが推奨する方法
ガンプラの折れたパーツを修復する基本ステップ
ガンプラ折れたパーツ修復は、焦らず順番に進めれば、初めてでも落ち着いて対処できます。ここでは、比較的オーソドックスな修復手順を整理します。
最初に行うべきは、折れたパーツの捜索と仕分けです。破片が複数ある場合は、紛失しないよう小皿やトレーにまとめておき、どの部分がどこに合うのかを仮組みしながら確認します。ランナー番号や取説に目を通し、パーツの向きや取り付け位置を把握しておくと、あとで迷いにくくなります。
次に、パーツの素材と折れ方を見ます。関節パーツなどABSが使われている可能性がある部分は、強い溶剤系接着剤よりも瞬間接着剤やエポキシ系接着剤を選んだ方が無難な場合があります。外装のスチロール樹脂は、プラ用接着剤と瞬間接着剤の併用も選択肢に入ります。
接着の際には、折れた面を軽く整え、必要ならごく細い真鍮線やピアノ線を使って補強ピンを仕込む方法も有効です。ピンバイスで両パーツの中心に浅く穴を開け、短く切った真鍮線を差し込んでから接着すると、物理的な支えが増えるため、強度が一段上がります。
接着後は、十分な硬化時間を待ってから動かすことが大事です。瞬間接着剤は表面がすぐ固まりますが、内部まで完全に硬くなるには少し時間がかかるとされています。説明書の硬化目安より少し長めに見るくらいの気持ちで待つと、再度折れるリスクを減らせます。
こうした基本的なステップを押さえておけば、細かな違いはあっても多くのガンプラの折れトラブルに応用が利くようになります。
ガンプラのパーツが折れた場合の部位別(ジョイント・可動部など)の対処法
ガンプラパーツ折れたとき、同じ折れでも部位によって最適な対処法は異なります。特に、ジョイントや可動部など力のかかる部分は、外装パーツとは考え方を切り替える必要があります。
外装パーツが割れた場合は、見た目を重視しながら補修することが多いです。合わせ目や割れ目ができるだけ目立たないよう、接着後に丁寧にヤスリがけを行い、サーフェイサーでチェックしながら段差を消していきます。塗装を前提にしているなら、パテや瞬間接着パテなどで表面を整える方法も選べます。
一方で、ジョイント部や可動軸が折れた場合は、強度が優先順位の高い要素です。細い軸が根元から折れた場合、そのまま接着するだけでは、再度動かしたときに同じ場所から折れる可能性が高くなります。このような場面では、真鍮線や金属線を軸として埋め込み、もとのプラスチックはカバーとして使うイメージで補強する方法が効果的です。
部位ごとの基本的な考え方
| 部位 | 優先したいポイント | 主な対策例 |
|---|---|---|
| 外装パーツ | 見た目 | 接着後のヤスリがけ、パテで整形 |
| ジョイント | 強度と可動 | 真鍮線補強、可動範囲の見直し |
| 武器やアンテナ | 強度と安全性 | 固定ポーズ化、保管方法の工夫 |
また、負荷のかかる部分は、修復後に可動範囲を少しだけ控えめにするのも一つの工夫です。元の設計ギリギリまで大きく動かすと、再び折れる原因になりかねません。少し余裕を持たせた可動範囲でポージングを考えることで、見た目と安全性のバランスをとりやすくなります。
ガンプラの折れたパーツが抜けないときのトラブル解消法
ガンプラ折れた抜けないトラブルは、関節の軸だけが内部に残ってしまい、新しいパーツを差し込めないときに起こりやすい問題です。このケースでは、力任せに引っ張ると周囲のパーツまで破損するおそれがあるため、慎重な対処が求められます。
まずは、どこに折れた軸が残っているのかを確認するため、可能であれば周囲のパーツを一度分解して視界を確保します。説明書を見ながら構造を把握し、どの方向からならアクセスしやすいかを見極めます。
軸が見えている場合は、ピンセットや細いニッパーでつまみ、軽く左右に動かしながら抜ける感触がないかを探ります。それでも動かないときは、軸の中央にピンバイスで細い穴を開け、そこにねじや真鍮線をねじ込んで引き抜く方法もあります。このとき、周囲のプラを削りすぎないよう、力加減には十分注意が必要です。
どうしても抜けない場合は、その軸をあえて残したまま、新しい穴を少しずらして開け、別の位置にジョイントを作り直す方法も選択肢です。見えない内部構造であれば、多少設計をアレンジしても見た目に影響が出にくいことがあります。
いずれの方法でも、周囲のパーツを守ることを最優先にし、焦って強引に引き抜こうとしないことが大切です。落ち着いて構造を観察し、使える工具や材料を考えながら、最も被害の少ない方法を選んでいくことが求められます。
プラモデルのジョイントが折れたときに役立つ補強テクニック

プラモデルジョイント折れたトラブルは、ガンプラに限らず多くのキットで起こり得る問題です。ジョイント部分はパーツを支えたり、可動させたりする役割があるため、単に接着するだけでは再び折れる可能性が高い箇所でもあります。ここでは、補強を前提にした修復の考え方を紹介します。
代表的な方法が、真鍮線やステンレス線を使った軸打ちです。折れたジョイントの中心にピンバイスで穴を開け、同じ径の金属線を差し込むことで、金属の強度を利用して支える仕組みになります。元のプラスチックは、外側の形状を整えるためのカバーのような役割になり、実際の負荷は金属線が受け持つ形になります。
穴を開ける際には、できるだけ中心を狙い、深く掘りすぎないよう注意します。貫通させたくない場合は、両側から浅めに穴を開けておき、やや短めの金属線を差し込むことで、見た目を損なわずに補強することもできます。
また、エポキシ系接着剤を併用して金属線を固定すると、接着面積が増えるため、さらに強度が増します。硬化に時間がかかるものの、その分位置調整の余裕もあり、慎重に作業したい場面に向いています。
可動を捨てて固定ポーズにしてしまうという選択も、場合によっては有効です。特に大きな武器を持たせるときなど、どうしてもジョイントに負担が集中する構造の場合、思い切って特定のポーズに固定することで、折れの不安から解放されることもあります。
このように、ジョイントの修復では「元に戻す」だけでなく、「強く作り替える」という発想を持つことで、より安心して遊べる仕上がりを目指しやすくなります。
フィギュアの細いパーツが折れた場合の応急処置と注意点
フィギュア細いパーツ折れたケースでは、プラモデル以上に慎重な対応が求められます。造形そのものが繊細で、素材もPVCやレジンなど複数の種類が使われていることがあるため、プラモデルと同じ感覚で処理すると、思わぬトラブルにつながることがあります。
まず大切なのは、折れた部分を無理に触りすぎないことです。破片が小さい場合や、根元から完全に外れている場合、探しているうちに紛失してしまうこともあります。折れた瞬間に作業エリアをそのまま維持し、テーブルの上や床を丁寧に確認して破片を確保しましょう。
素材を見分けることも重要です。PVCのような柔らかい素材は、一般的なプラモデル用接着剤では溶けにくく、専用の接着剤や瞬間接着剤を使う必要が出てきます。レジンキャスト製のパーツは硬い反面もろさもあり、瞬間接着剤での補修とともに、場合によってはピン打ちによる補強も検討した方がよい場合があります。
応急処置としては、まず元の位置に仮合わせして、どの角度で付いていたかを確認します。写真を撮っておくと、後から位置決めをするときの参考になります。そのうえで、ごく少量の瞬間接着剤を使い、固定しやすい体勢を整えてから接着します。フィギュアは完成品で塗装済みのことが多いため、はみ出した接着剤が塗膜を侵さないよう、最低限の量で作業することが大切です。
細いパーツが何度も折れるようであれば、展示方法の見直しも必要です。人が通る動線の近くや、掃除の際に触れやすい位置に置いていると、どうしても接触リスクが高まります。ケースに入れる、奥まった場所に配置するなどして、物理的な接触機会を減らすだけでも、再発防止につながっていきます。
プラモデルで折れたパーツを接着するにはどうしたらいいのか?プロが推奨する方法

プラモデルで折れたパーツをきれいに、そして強度を保ったまま修復するには、ただ瞬間接着剤を付けるだけでは足りません。プロのモデラーが実践している方法は、必ず下準備、接着、補強という三つの工程を段階的に進めることで、どのようなキットでも安定した仕上がりを実現しています。
まずは下準備として折れた断面を確認し、粉やホコリ、油分が付いていないかをチェックします。断面が均等にかみ合うかどうかを確かめ、必要であれば極細ヤスリで軽く整えます。その後、動物性油や手の皮脂が付かないようにアルコールで軽く拭いておくと、接着力が落ちにくくなります。
次に行うべきは接着剤の選択です。ガンプラやスケールモデルで一般的なスチロール樹脂なら、プラ用接着剤で溶着すると仕上がりの強度が高くなります。反対にABS素材の場合はプラ用接着剤が効かないため、瞬間接着剤やエポキシ接着剤を使う方が適しています。フィギュアで使われるPVCやレジンは、素材によって適した接着剤が異なるため、瞬間接着剤か専用接着剤を使うケースが多くなります。素材ごとの性質に合わせて接着剤を選ぶだけで、後の仕上がりの安定性が大きく変わります。
接着を行う際には、量と塗り方が重要になります。瞬間接着剤は多すぎると白化したり盛り上がってしまうため、爪楊枝の先などを使って薄く広げるのが最も安定した方法です。片側にごく少量を塗り、ぴたりと位置を合わせたうえで数十秒から数分間そっと固定します。内部まで十分に硬化するには時間が必要なため、1時間ほどは触らないようにすると、再び剥がれるリスクが減らせます。
さらに折れやすい細いパーツやジョイント部では、接着だけでは強度が不足することが多いため、プロは金属線による補強もよく行います。ピンバイスで折れたパーツの中心に小さな穴を開け、短く切った真鍮線などを差し込んで軸とする方法で、これにより強度が大きく向上します。金属線を入れたうえで接着すると、負荷のかかる部分でも再発を大きく減らせます。
接着後は乾燥中にパーツがずれないよう、マスキングテープやクリップ、スポンジなどを使って自然な位置で固定します。手で支え続ける必要がなくなり、作業の精度も上がります。硬化後に段差や隙間ができた場合は、表面を軽くヤスリがけしたりパテで整形したりしながら、サーフェイサーを使って最終的な状態を確認すると、ほとんど折れた跡が気にならない自然な仕上がりになります。
このように、折れたパーツを修復する際には、断面処理、素材に合わせた接着剤選び、適切な接着手順、そして必要に応じた補強という流れを守ることで、誰でもプロのような安定した修復ができるようになります。見た目を整えるだけでなく、再び折れにくくするための工程をしっかり踏むことが、満足のいく仕上がりにつながるポイントです。
プラモデルの細いパーツが折れた時の修復方法まとめ
- 折れたパーツは破片をすべて回収し、どの位置にあったものかを正確に確認しておくことで、後の接着作業がスムーズに進みます。
- 折れ方や素材の状態をしっかり観察し、プラスチック自体が割れたのか、接着剤の層が剥がれただけなのかを見極めることが修復の第一歩になります。
- スチロール樹脂やABS、PVCなどパーツの素材ごとに相性の良い接着剤を選ぶと、仕上がりの強度と見た目が大きく向上します。
- 瞬間接着剤を使用する際は、ごく少量を薄く広げるように使うことで、白化や固まりすぎを防ぎ、綺麗に仕上げられます。
- 見える部分では接着剤のはみ出しが目立ちやすいため、後から整形しやすいように必要最小限の量で抑えることが大切です。
- 強度が必要な部分では、真鍮線や金属線などを使って内部から補強しておくと、同じ場所が再び折れるリスクを効果的に減らせます。
- ジョイントや可動部は、無理な動きをさせないよう元の可動範囲より少し余裕を持たせて扱うことで、負荷を軽減できます。
- ABSパーツを塗装する際は、使う溶剤の強さや塗膜の厚みに注意し、できるだけ薄く重ねるように意識すると割れのリスクを抑えられます。
- 長期保管の際には、直射日光や高温多湿を避け、ケースや棚内部など安定した環境で保護することで、経年劣化を緩やかにできます。
- 折れやすい細いパーツは、破損を防ぐためにあらかじめ取り外して保管する方法も検討しておくと安心につながります。
- フィギュアのような繊細な細いパーツは、素材に合った接着剤を選び、最小限の量で慎重に作業することで仕上がりを崩さず修復できます。
- 折れた軸が抜けないときは、構造をよく確認し、無理に引き抜こうとせず安全な方向からアプローチできる方法を探すことが重要です。
- 作業前には手やパーツの油分を軽く拭き取っておき、接着剤の密着性を安定させることで失敗しにくい状態を整えられます。
- 不安な場合は、不要ランナーで接着剤がどのように硬化するかを事前に試してから本番の作業に入ると、ミスを回避しやすくなります。
- プラモデル 細いパーツ 折れた経験を活かし、今後同じトラブルを防ぐための補強方法や保管環境を工夫することで、作品を長く楽しむことができます。
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